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イラストレイテッドセミナー 一般外科手術手技のポイント
Lesson2 高カロリー輸液
TPN, total parenteral nutrition
小越 章平
1
1高知医大第2外科
pp.1227-1229
発行日 1987年7月20日
Published Date 1987/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209773
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恐らく今世紀最高の治療手段といわれている高カロリー輸液(IVH,intravenous hyperalimentationともいう)は,1968年に,はじめてダドリックらによって臨床成功例が発表された。この特徴は,高カロリーと高窒素を電解質ならびにビタミンなど同時に静脈内に投与することを可能としたものである。末梢静脈投与における5%ブドウ糖の4ないし5倍の濃度のものを上行大静脈までカテーテルを挿入するという外科医のアイディアで,これを可能とした。ただ単に栄養改善という手段を超えて,あらゆる重症患者の管理に不可欠のものとなった。とくに外科領域では,食道癌などの術後縫合不全の治療に威力を発揮し,全世界で広く取り入れられる要因となった。
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