Japanese
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臨床報告
急性壊死性膵炎における高カロリー輸液法
Total parental nutrition for acute necrotizing pancreatitis
小越 章平
1
,
碓井 貞仁
1
,
坂本 昭雄
1
,
武藤 護彦
1
,
竹内 英世
1
,
劉 崇正
1
,
田畑 陽一郎
1
,
竹島 徹
1
,
川村 功
1
,
原 輝彦
1
,
平島 毅
1
,
佐藤 博
1
Shohei OGOSHI
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.809-812
発行日 1976年6月20日
Published Date 1976/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206535
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はじめに
最近わが国でも膵疾患に大きな関心が寄せられ,内視鏡的あるいは生化学的な診断法は著しく進歩し,腹部臓器のうち最も遅れていた部門に光明をあて,その成果が続々と発表されている.急性膵炎の確立診断は必ずしも容易ではなく,治療面でも以前からいわれていた程には外科的な侵襲を加えることは少なく,抗トリプシン剤などによる待期的療法が優位と思われる.しかし急性壊死性膵炎は発症の激烈さはもとより,時にいわゆる膵膿瘍等に発展し,早期のドレナージ手術が有効であるばかりか時期を失するために死に落し入れる可能性もいまだ低いとはいえない.
ショックの場合はもちろんのこと,嘔気嘔吐,疼痛高熱等のために食事摂取制限は強く,この疾患に特有な電解質の異常もみられる.
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