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文献抄録
胃全摘術—70歳以上の症例中心とした15年間の検討成績
Total gastrectonty.: A 15-year experience with particular reference to the patient over 70 years of age
菊山 成博
1
,
石引 久弥
1
1慶応大学医学部外科
pp.1561
発行日 1986年10月20日
Published Date 1986/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209557
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胃全摘術がSchlatter(1979)により行われてから,その適応,手技,成績についての多くの報告がある.この論文では,1969年より1984年までの15年間に施行した186例の胃全摘症例を解析して,縫合法,術前術後管理法,麻酔法の進歩がsurgical risk減少に寄与しているか,高齢者を特別な範疇に入れて扱うべきか,を検討した.
対象患者はBerlin自由大学とUlm大学において胃癌の診断の下に胃全摘を過去15年間にうけた男子114名,女子72名,70歳未満112名,70歳以上74歳,計186名であつた.術式は胃,大・小網をen blocに切除し,左・右胃動脈,右胃大網動脈は起始部より切断する方法をとった.脾は原則的に温存したが,手技上の理由,腫瘍浸潤,リンパ節転移のため46名に脾摘が行われ,結腸部分切除は12名に施行された.再建は2層結節縫合による食道空腸端側吻合が主体で92例を占めていた.
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