特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅴ.注意すべき状態の患者の薬物投与
精神異常,痴呆
南野 壽重
1
1大阪大学医学部精神科
pp.938-939
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209451
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□はじめに
精神医学は内科の一分科であり,薬物療法が重要な治療手段であることは言うまでもない.それゆえ,「薬物投与の注意と禁忌」に関しては,精神科でも,種々の配慮がなされてきている.本題の「注意すべき状態の患者」とは「外科医が精神医学的注意をすべき状態の患者」の意味だと思える.近年,高齢化時代を迎え,アルツハイマー病や脳動脈硬化症など痴呆例が増加しており,これら高齢者の精神障害例には,薬物投与時,副作用や禁忌に対する配慮が特に望まれる.
今回外科医が診療実際上,精神医学的配慮が必要になる場合を想定し,薬物療法を中心に,略述した.
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