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文献抄録
消化器外科術後における経腸栄養法と完全静脈栄養法の比較
Postoperative enteral versus parenteral nutritional support in gastrointestinal surgery
黒田 達夫
1
1慶応大学医学部外科
pp.228
発行日 1986年2月20日
Published Date 1986/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209257
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術前術後の栄養管理法の進歩は,術後合併症の減少をもたらした.近年,技術的にも,経腸栄養や完全静脈栄養がより安全に施行されうるようになり,侵襲時の患者における側鎖型アミノ酸の効果等,内容的にも進歩がみられた.栄養投与経路として,経腸栄養法と完全静脈栄養法があるが,両者を適切に比較した報告は少ない.本論文では手術後の管理における穿刺空腸瘻栄養法と完全静脈栄養法についてprospectiveに比較研究を行つた.
対象 シンシナティ大学メディカルセンターにて,腹部手術を行つた15人の患者を対象とし,完全静脈栄養群(以下TPN 群)8例と穿刺空腸瘻カテーテルを挿入した経腸栄養群7例にわけた.両群とも投与カロリー,蛋白量は同量とし,術翌日から7〜10日目まで継続し,諸項目を測定した.両群ともに下痢を含めて合併症を認めなかつた.
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