Japanese
English
特集 Borrmann 4型胃癌—私の治療
Borrmann 4型胃癌の集学的治療—私のプロトコール—手術+免疫・化学療法;とくに術前療法の有用性について
A multidisciplinary treatment of Borrmann 4 type gastric carcinoma:the effectiveness of immunochemotherapy in addition to surgery, particularly of preoperative administration
磨伊 正義
1
,
上野 雅資
1
,
高橋 豊
1
,
沢口 潔
1
,
上田 博
1
,
荻野 知己
1
Masayoshi MAI
1
1金沢大学がん研究所外科
pp.195-200
発行日 1986年2月20日
Published Date 1986/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209251
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Linitis plasticaで代表されるBorrmann 4型胃癌は特異な生物学的悪性度を示し,予後も不良である,過去10年間に当教室におけるBorrmann 4型癌は79例(治癒切除22例,非治癒切除40例,単開腹が17例)を数えた.治癒切除例の術後累積生存率をみると,3生率35%,5生率10%と低く,治療の困難を示唆している.一方宿主側の免疫能を末梢血NK活性でみたところ,Borrmann 4型胃癌では,他の進行癌と較べ,明らかな低下をみている.そこでOK−432を併用した術後免疫化学療法を行い,その効果をretrospe—ctiveに検討したことろ,治癒切除例における50%生存期間が22ヵ月(対照群は6ヵ月)と明らかな生存期間の延長をみた.最近著者らは術前に免疫化学療法(昇圧癌化学療法下FAM療法+OK 432腫瘍内注入)を試み,その有効性を確認しており,その概要を紹介した.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.