Topics・1【新連載】
NMR imaging(MRI)の臨床応用
宮川 昭平
1
,
眞野 勇
2
,
吉田 英夫
2
,
五島 仁士
2
Shohei MIYAKAWA
1
1東芝中央病院外科
2東芝中央病院放射線科
pp.77-81
発行日 1986年1月20日
Published Date 1986/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209232
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核磁気共鳴現象(nuclear magnetic resomance,NMR)とNMR信号強度分布の画像化(computer tomographic imaging)
強い一定方向の静磁場と,静磁場強度に応じた波長で直角方向から印加される電磁波パルスとによつて,原子核の陽子の回転運動に変化が起こり,エネルギーレベルの変動によつて,磁場の中におかれた物質から電磁波が放出される現象を核磁気共鳴という1,2)(図1).
現在臨床で用いられる装置は,生体内に広範かつ大量に分布し,共鳴を起こし易い水素原子核の陽子プロトン(1H)を対象としている.外観はX線CT装置に似ており,X線管と検出器とが,磁石とアンテナとに置きかわつたような構造で,生体断層面から出される共鳴電磁波(NMR信号)の分布を,X線CTと同様にコンピューター計算により,デジタル断層画像に構成するもので,NMR-CT,NMR imagingなどとよばれるが,医学の分野ではMRI(magnetic resonance imaging,磁気共鳴画像)とよぶ方向にある.
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