講座 腫瘍マーカー—適応と限界 【最終回】
モノクローナル抗体結合制癌剤による消化器癌の治療
高橋 俊雄
1
,
山口 俊晴
1
,
小棚木 均
2
,
高橋 政弘
2
,
本田 光世
3
,
小出 芳夫
4
1京都府立医科大学第1外科
2秋田大学医学部第1外科
3京都第二赤十字病院
4科薬研究所
pp.83-85
発行日 1986年1月20日
Published Date 1986/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209233
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はじめに
癌化学療法の効果を飛躍的に向上させるために,癌細胞にだけ選択的に傷害を及ぼし正常細胞には傷害を及ぼさない薬剤,すなわち癌に選択毒性のある抗癌剤の開発が待望されている.しかし,膨大な物質のスクリーニングにもかかわらず,未だこのような物質は見出されていない.われわれは抗癌剤に癌選択性をもたせるため剤形の変更など種々の工夫を行つてきたが,その一つとして今回はヒト大腸癌モノクローナル抗体結合制癌剤によるミサイル癌化学療法について概説してみたい.
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