Japanese
English
特集 肝硬変合併患者の手術と管理
術中管理と手術方針—腹部大動脈瘤手術
Operations and management for patients with liver cirrhosis:abdominal aortic aneurysmectomy
佐藤 紀
1
,
多田 祐輔
1
Osamu SATOH
1
,
Yūsuke TADA
1
1東京大学医学部第2外科
pp.1509-1511
発行日 1985年11月20日
Published Date 1985/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209172
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肝硬変症に腹部大動脈瘤を合併することは比較的稀であるが,この合併に遭遇した場合,両疾患の生命予後を勘案して手術適応を決定する必要がある.すなわちChild B,Cの肝障害のある患者に対しては症候性の瘤のみを手術適応とするべきである.術式は一般の腹部大動脈瘤と異なる点は少ないが,出血量を減少させるためにwoven graftを用いる,また瘤周囲の剥離を最小限にとどめる,等の配慮が必要である.術中術後の管理の上では低血圧,低酸素血症を避け,また十分量のカロリーを経静脈的に投与するように心がけるべきである.
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