Japanese
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特集 肝硬変合併患者の手術と管理
術中管理と手術方針—胃・十二指腸潰瘍手術
Operations and management for patients with liver cirrhosis. Peptic ulcer patients:selection of operative methods and intraoperative management
青木 照明
1
,
稲垣 芳則
1
,
佐々木 謙伍
1
,
岩崎 貴
1
,
森川 洋一
1
,
関口 更一
1
,
長尾 房大
1
Teruaki AOKI
1
1東京慈恵会医科大学第2外科
pp.1503-1507
発行日 1985年11月20日
Published Date 1985/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209171
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肝硬変症,とくに門脈圧亢進症を伴つている肝硬変症では胃・十二指腸において胃壁の循環動態の変化,防御因子の低下などにより胃内病変は多彩であり,急・慢性潰瘍が約40%に合併していた.また肝硬変性門脈圧亢進症の出血例の1/3は胃内病変よりの出血である.合併胃・十二指腸潰瘍は原則的には極力,保存的に加療すべきであり,止血不能の出血例は手術時期を失することなく緊急手術を行わねばならないが,食道静脈瘤が併存する時,全身および肝の病態,食道静脈瘤への対策を十分考えねばならない.57例の手術を行つたが,十二指腸潰瘍は食道静脈瘤の直達手術で十分の治療効果があつたが,胃潰瘍は,発生部位による術式選択に一層の検討が必要であつた.
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