Japanese
English
臨床報告
二弁置換によつて腎不全所見が完全に消褪した症例
Complete relief of renal failure by the two valves' replacement:a case report
船木 治雄
1
,
大田 早苗
1
,
広瀬 脩二
1
,
磯本 徹
1
Haruo FUNAKI
1
1国立王子病院外科
pp.425-428
発行日 1985年3月20日
Published Date 1985/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208973
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はじめに
大動脈弁と僧帽弁の置換を要する重症の心不全患者で,術前の腎機能がBUN 85 mg/dl,血清クレアチニン値が2.5mg/dlという症例を経験した.はたしてこれが腎前性の因子のみによる異常値なのか,腎不全も合併しての異常値なのか,その判定に迷つたが,主として腎前性の因子によるものと判断し,2弁置換を施行したところ,術後約11日で,BUN 16 mg/dl,血清クレアチニン値1.0 mg/dlと,両者とも正常値に復した.
ここにこの症例の術前,術後の経過を報告し,腎前性の腎障害か腎性の腎障害かの問題について,いささか考察を加えてみた.
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