Japanese
English
臨床研究
血液透析患者の重複癌
On double cancer, especially of the patients undergoing hemodialysis treatment
船木 治雄
1
,
磯本 徹
1
,
大田 早苗
1
,
広瀬 脩二
1
,
保坂 茂
1
,
須藤 睦雄
2
,
遠藤 純子
2
Haruo FUNAKI
1
1国立王子病院外科
2国立王子病院内科
pp.239-244
発行日 1987年2月20日
Published Date 1987/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209636
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
重複癌に関する論文は,いままでに実に数多くみられる,論文によつてその対象が臨床例であつたり,剖検例であつたりいろいろであるが,統計的なものをテーマにしたものが多く,重複癌発生の原因を主題にした論文は少ない.
われわれが経験した24例の重複癌患者の中に3例の血液透析患者が含まれており,この3例は血液透析中癌に罹患して手術した患者9例の中の3例で,その割合は33%となる.一般に癌手術患者の中での重複癌の占める割合は3%前後とされているので,血液透析中の担癌患者における重複癌の頻度は,一般の人に比べて約10倍の高頻度ということになる.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.