Japanese
English
症例報告
原発巣が完全消褪した悪性黒色腫の1例
A Case of Malignant Melanoma with Complete Regression of Primary Lesion
高崎 修旨
1
,
藤原 作平
1
,
松永 悦治
1
,
高安 進
1
,
本多 朋仁
1
,
倉田 荘太郎
1
,
寺師 浩人
1
,
柴田 興彦
2
Shuji TAKASAKI
1
,
Sakuhei FUJIWARA
1
,
Etsuji MATSUNAGA
1
,
Susumu TAKAYASU
1
,
Tomohito HONDA
1
,
Sotaro KURATA
1
,
Hiroto TERASHI
1
,
Okihiko SHIBATA
2
1大分医科大学皮膚科学教室
2大分医科大学第2外科学教室
1Department of Dermatology, Medical College of Oita
2Department of Surgery, Medical College of Oita
キーワード:
悪性黒色腫
,
自然消褪
,
原発巣不明
,
リンパ節転移
Keyword:
悪性黒色腫
,
自然消褪
,
原発巣不明
,
リンパ節転移
pp.245-247
発行日 1990年3月1日
Published Date 1990/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900049
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62歳,女性.リンパ節転移で発見され,原発巣が消褪したと考えられる悪性黒色腫の1例を報告した.左鼠径部腫瘤摘出後悪性黒色腫のリンパ節転移と診断されたが,原発巣と考えられる左足第一趾基部には黒褐色斑のみが存在した.同部の組織学的所見では,真皮上層に多数のメラノファージおよび小円形細胞浸潤が見られるのみで,メラノーマ細胞は認められなかった.全身検索の結果,他に原発巣と考えられる病変は見出せず,左足の病変を消褪した原発巣と考えた.左浅鼠径リンパ節郭清ならびにこれと左足第一趾基部を連絡するリンパ管を,皮膚を含めて切除したが,9カ月後その上流のリンパ節に転移が発見され,電子線照射,温熱療法,拡大リンパ節郭清術を施行した.1年4カ月後,放射線腸炎と瘻孔形式のため死亡した.
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