Japanese
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特集 癌のSurgical Emergencies
胆道癌による閉塞性胆管炎
The management of chronic obstructive cholangitis due to bile duct carcinoma
伊藤 俊哉
1
,
角田 司
2
,
押渕 徹
2
,
山口 哲磨
3
Toshiya ITO
1
1長崎大学医療技術短期大学部
2長崎大学医学部第2外科
3長崎県立島原温泉病院外科
pp.363-368
発行日 1985年3月20日
Published Date 1985/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208960
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肝外胆管癌110例における閉塞性胆管炎について,その病態と治療方針を概説した.本症の主要症状は黄疸であり,入院時血清総ビリルビン値が10mg/dl以上のものが73%を占め,胆汁中細菌検査陽性は65例中22例,34%であつた.
外科的治療として一期的手術を44例に,二期的手術を66例に行つた.二期的手術の初回手術は減黄術であり,総ビリルビン値は,平均16.1±8.3mg/dlより5.4±5.0mg/dlへと改善した.手術死亡率は一期的手術が31.8%,二期的手術が13.6%を示し,有意差を認めた.以上より,本症の治療のfirst choiceは減黄術であり,全身状態の改善を計り,切除可能例に対しては可及的に切除を行うべきであることを強調した.
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