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特集 胆管癌の外科
補助療法—特に進行肝門部胆管癌に対する切除と術中照射合併療法の評価
Palliative resection with intraoperative radiotherapy for bile duct carcinoma at the liver hilus
岩崎 洋治
1
,
岡村 隆夫
1
,
轟 健
1
,
大原 潔
2
Yōji IWASAKI
1
1筑波大学臨床医学系外科
2筑波大学放射線科
pp.1403-1408
発行日 1984年10月20日
Published Date 1984/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208829
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はじめに
胆管癌のなかでもいわゆる肝門部胆管癌は下部胆管癌に比較して切除不能例が多く,また切除を行つても非治癒切除となることが多い.その原因としていくつかの要因を挙げることが出来るが,主な原因は主要血管への癌浸潤および胆管壁に沿つての広範囲の癌浸潤の2点である.前者に対しては血管合併切除も試みられ,後者に対しては肝切除を加え,肝内胆管を十分切除することにより治癒切除となる症例もあるが,大半の症例で非治癒切除に終る.しかもこれらの症例のほとんどが遠隔転移はなく,腫瘍は局所のみに限局していることが多いため,局所に対して腫瘍破壊効果のある術中照射を補助療法として導入してきた.本稿では肝門部胆管癌に対してわれわれが現在までに経験した術中照射の補助療法としての臨床的意義およびその問題点について言及したい.
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