Japanese
English
臨床研究
肝細胞癌切除例における非癌部肝組織所見の臨床的意義
Histopathological study on the noncancerous portion of the liver in the hepatocellular carcinoma patients and its clinical significance
久保 琢自
1
,
広瀬 敏樹
1
,
渡辺 寛
1
,
坂本 昌義
1
,
大谷 五良
1
Takuji KUBO
1
1三井記念病院外科
pp.391-396
発行日 1984年3月20日
Published Date 1984/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208590
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はじめに
本邦では原発性肝細胞癌患者の80%内外に肝硬変が合併しており,このことが肝癌切除率,切除成績不良の一因となつている1).従つて術前に肝予備能を推定することが肝切除の適応と限界を決定する上に重要であり,ICG Rmax2,3),OGTT4)をはじめ種々の機能検査が開発され,その有用性が強調されている.一方,肝の形態面,とくに非癌部肝病理組織所見と肝切除後肝不全発生との関連を論じた報告は極めて少ない5,6).私どもは今回24例の肝切除例において非癌部肝組織所見,術前臨床像,検査所見,術後のこれら値の変化と肝不全発生との関係につき検討したので報告する.
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