Japanese
English
特集 肝硬変と手術
術前のrisk判定—硬変合併肝癌を中心に
Preoperative evaluation of reserved liver function of hepatoma with cirrhosis
葛西 洋一
1
,
中西 昌美
1
,
柿田 章
1
Yōich KASAI
1
,
Yoshimi NAKANISHI
1
,
Akira KAKITA
1
1北海道大学医学部第1外科
pp.1289-1296
発行日 1983年9月20日
Published Date 1983/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208426
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はじめに
原発性肝癌に対する手術的治療は,早期症例の増加,手術方法および術前・術後管理の進歩により長期生存を期待できる現況となつてきた.
近年の画像診断の進歩,血清AFP検査の普及などによつて,慢性肝炎あるいは肝硬変にて経過観察中に比較的早期の肝癌が発見される機会が多くなり,併存する肝病変と肝機能の評価が肝切除適応をきめるうえでもつとも重要な因子となつた.すなわち,肝切除後の残存肝がどの程度の再生能と機能を有するかを,術前に評価する必要性が高まつてきたのである.これらの観点から,いわゆる肝予備能を評価する幾多の指標が開発され,実験的・臨床的検討がなされてきた.
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