Japanese
English
特集 末梢血管障害の非侵襲的検査法
脈波
Non-invasive diagnostic techniques with plethysmography in peripheral vascular disturbances
佐野 文男
1
,
中西 昌美
1
,
葛西 洋一
1
Fumio SANO
1
,
Yoshimi NAKANISHI
1
,
Yohichi KASAI
1
1北海道大学医学部第1外科
pp.1653-1659
発行日 1982年11月20日
Published Date 1982/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208170
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はじめに
従来より循環系の指標としては血圧が主に用いられてきたが,近年のエレクトロニクスの発展にともなつて血流測定の技術が大幅に進歩し,また単に血流測定ができるというだけではなく,非観血的にあるいは無侵襲的(noninvasive)に血流を測定する志向がなされている.これらの中で脈波の計測(plethysmography)は最も古くからある手法の一つで,Glisson1)により1622年に報告されているが,その後種々の改良が加えられ,現在では末梢血管疾患の診断や治療に広く利用されている.
Plethysmographyなる語はもともとplethysmos(increase)とgraphein(write)というギリシャ語を語源とし,ある身体部分の血流にともなう容積変化を記録することを基本概念としている2).
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