特集 吻合法—目でみるポイントとコツ
消化管吻合法
食道摘除術—食道結腸吻合
和田 達雄
1
1東京大学医学部第2外科
pp.761-763
発行日 1983年6月20日
Published Date 1983/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208325
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消化管を吻合するさいには,粘膜・粘膜下層および漿膜・筋層の断端を正確に密着させることが,吻合部の治癒にとつてもつとも有利な条件と考えられる.
したがつて,筆者はすべての消化管の吻合を原則として,層々で二層に縫合することとしている.食道と結腸を吻合する場合も,例外ではない.ただし,食道には漿膜がなく,結腸の粘膜・粘膜下層は胃や小腸に比較して脆弱であるから,両者の吻合にさいしては細い糸を用い,できるかぎり細かく丁寧な縫合を行う必要がある.
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