特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
2.食道
食道切除後の手縫いによる食道-結腸吻合
首藤 潔彦
1
,
松原 久裕
1
Kiyohiko SHUTO
1
1千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学
pp.104-107
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102768
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はじめに
食道-結腸吻合は器械吻合が試行されることが一般的である1).しかし,器械トラブルや腸管の挙上性が悪い場合などでは手縫い吻合が必要となる.器械吻合では腸管をpunch outすることによって壁内の細血管を犠牲にするデメリットもあり,いざとなったときの手縫い吻合を習熟しておくことは非常に重要である.
再建結腸は右側結腸や横行結腸が用いられることが多い2,3).それぞれに長所,短所があるが,われわれは腸管の伸展性と血流を考慮して左結腸動脈を血管茎とした横行結腸を用い,端側吻合を第1選択としている.本稿では,結腸再建での手縫い吻合について解説する.なお,結腸の離断はリニアカッターを用いることを前提とする.
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