特集 吻合法—目でみるポイントとコツ
消化管吻合法
食道摘除術—食道空腸吻合
葛西 森夫
1
,
西平 哲郎
1
1東北大学医学部第2外科
pp.757-759
発行日 1983年6月20日
Published Date 1983/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208324
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適応
教室では,胸部食道全摘後に空腸を再建用臓器として選ぶ場合,図1に示すごとく,胸骨後経路頸部食道—胃間有茎空腸間置術を施行している.従来,分割手術の2次手術での再建用臓器として空腸を利用する場合が多いが,癌巣が腹部食道に及んでいる場合や,噴門リンパ節に転移があり胃壁に直接浸潤している症例など,近位胃切除を行つて胃管による再建が困難な場合などには一期的手術としての適応がある.すなわち,頸部で食道—空腸吻合を行い,腹部で空腸と胃体前壁あるいは近位胃切除口側端とを吻合する.ビルロートⅡ法胃切除既往例でも図2のように,胃切時の胃空腸吻合部をとりはずし,この輸出脚の一部を空腸片として用いることが可能である.
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