Japanese
English
臨床研究
先天性胆管拡張症の手術成績
Results of surgical treatment for congenital choledochus dilatation
菅野 千治
1
,
岡田 恒良
1
,
大森 英敏
1
,
平田 善久
1
,
小野寺 健一
1
,
斉藤 和好
1
,
森 昌造
1
Senzi KANNO
1
1岩手医科大学第1外科
pp.371-376
発行日 1983年3月20日
Published Date 1983/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208265
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はじめに
先天性胆管拡張症はDouglas1)により1852年に独立疾患として最初に報告された,その後,報告が相次ぎ,1975年にはFlanigan2)が955例を集計報告している.本邦でも,1981年8月に開催された第17回胆道疾患研究会では「成人にみられた先天性総胆管拡張症」が主題の1つとなり,81題で1,203例の症例が発表された.本症は比較的稀な疾患とされているが,本邦に多く,Flanigan2)の955例の報告でも3分の1以上は本邦例であるとしている.
近年,PTCやERCPといつた直接胆道造影法や超音波エコー,CT等の開発,普及により本症に遭遇する機会がさらに増加するものと思われる.一方,本症の治療においては種々の問題点が指摘されている.つまり,本症には,肝内結石3),胆道癌4),膵管胆管合流異常5)を伴う率が高いことなどから,治療に難渋する例も少なくなく,本症の外科的治療法については議論の多いところとなつている.
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