Japanese
English
臨床研究
先天性総胆管拡張症における胆石合併についての考察
Congenital choledochal cyst ; Observation of complication with gall stone
後藤 明彦
1
,
鬼束 惇義
2
,
山内 一
2
,
乾 博史
2
,
稲田 潔
2
Akihiko GOTO
1
1岐阜大学中央手術部
2岐阜大学第1外科
pp.119-124
発行日 1982年1月20日
Published Date 1982/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207876
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はじめに
先天性総胆管拡張症(以下,本症)は腹痛,黄疸,腹部腫瘤を三主徴としているが,成人例では小児に比して,胆石合併率は高いことが報告され(7〜53%),その結石は大部分ビリルビン系石とされている1-5).胆石の成因には長年月にわたる拡張した胆管内の胆汁うつ滞と細菌感染によるとされているが,本症の初回手術例では細菌感染は意外に少ない6,7).また,合併する胆石のなかには黒色石(純色素石)も認められ,この生成には細菌感染はあまり関与しないとされている8).
そこで,成人の本症について,自験例10例を含め,本邦報告例のうち,胆石合併について記載の明らかな137例につき,総胆管拡張の形態,膵管胆管合流異常,結石の所在部位,種類について検討した.
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