Japanese
English
臨床研究
原発性上皮小体機能亢進症の局在診断—選択的静脈採血法の問題点
Selective thyroid venous sampling for preoperative localization of primary hyperparathyroidism
森田 穣
1
,
篠原 正裕
1
,
石塚 玲器
2
Yutaka MORITA
1
,
Masahiro SHINOHARA
1
,
Reiki ISHIZUKA
2
1北海道大学医学部放射線科
2国立西札幌病院外科
pp.377-382
発行日 1983年3月20日
Published Date 1983/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208266
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はじめに
原発性上皮小体機能亢進症は,本症に対する関心の高まりと共に,臨床病型上での骨病変型が減少し,不顕型,腎結石型が増加する傾向にある.これらは症状も軽微で,腫瘍径は小さく,腫瘍重量も軽いため,術中の病巣診断に苦慮する場合が少なくない.いつぽう,本症の局在診断は超音波診断法,201Tl-chlorideと99mTc-per—technetateを用いた核医学的診断法,Computed to—mographyなどがスクリーニング法として用いられるようになり,その局在診断率も向上しつつあるが,過機能性腫瘍である本症の局在診断法としては,腫瘍の所属還流静脈より選択的に採血し,Parathyroid hormone値(以下PTH値と略す)よりその局在を推定する選択的甲状腺静脈採血法が最も合理的である.今回われわれは,自験例を中心に選択的甲状腺静脈採血法の問題点に検討を加えたので報告する.
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