Japanese
English
臨床研究
本邦における最近5年間の肝内胆石症に関する統計的観察
A statistical survey on intrahepatic calculi during last five years in Japan
木下 博明
1
,
白羽 弥右衛門
1
,
津田 勇平
1
,
大森 国雄
1
,
枝川 篤永
1
,
松本 正美
1
,
成山 多喜男
1
,
米山 泰平
1
,
広橋 一裕
1
Hiroaki KINOSHITA
1
1大阪市立大学医学部第2外科
pp.925-931
発行日 1976年7月20日
Published Date 1976/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206550
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はじめに
胆石症の治療成績は,外科学一般の進歩や各種検査法の開発に伴つて最近著しく向上し,その手術死亡率は1%以下に減少,術後の遠隔成績もかなり良好と報じられている2,11).しかし,これを子細に観察すると,肝内胆石症例の手術死亡率は現在でもなお高く,しかも本症はしばしば再発をくりかえすので,なお難治性疾患のひとつとされている5,9).したがつて,肝内胆石の処置は今後の胆石症外科の分野に残された重要な課題のひとつである.
周知のごとく1975年10月大阪市内において開催された第37回日本外科医学会総会のシンポジウムとして,「肝内胆石をめぐる諸問題」がとりあげられた.著者らはこの機会に,わが国における最近5年間の肝内胆石症に関する調査を行なつたので,その結果を本稿として報告する.
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