Q & A外科医のための統計学・6
生存率の計算と有意差の検定—χ2検定,標準偏差による
草間 悟
1
,
杉田 暉道
2
1昭和大学附属豊洲病院
2横浜市立大学医学部公衆衛生学教室
pp.1103-1107
発行日 1982年7月20日
Published Date 1982/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208081
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草間 ある疾患を有する患者が,どのような因子によつて予後の違いがあるか,あるいは治療を行い治療効果があるか否かを調査する一つの方法として生存率を計算し,その差が統計学的に有意であるか否かを判定することは臨床研究の方法として重要です.
癌ではその性状,宿主の条件,加えられた治療によつて宿主の時間学的運命が変化します。癌の臨床研究を行う者にとつては,これを計算し,有意な差があるかを判断することは学問の方法論として重要であるにもかかわらず,必ずしも論理的に正しい方法がとられていなかつたことが少なからずあるように思います.癌以外の疾患についても同じような考え方があると思いますが,今回は癌を中心にして例題をとりあげたいと思います.
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