特集 外科外来マニュアル
私の治療
各論—頭頸部
鼻内異物
鳥山 稔
1
1国立病院医療センター耳鼻咽喉科
pp.626-627
発行日 1982年5月20日
Published Date 1982/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207957
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□概説
鼻腔内は,三叉神経第1枝,翼口蓋神経節により知覚され,くしやみ反射をおこす.したがつて鼻内の小さな異物は鼻毛,くしやみにより排出されたり粘液膜に附着して咽頭に流れて処理され,中にはアレルギーのもと,抗原として働く.しかし鼻内異物として処理しなければならないものは,自己の分泌物が乾燥した鼻痂疲,(萎縮性鼻炎,嗅鼻症)および小児の入れる豆,玩具,ちり紙などである.鼻閉,膿性鼻汁をおこす.小児で一側性の膿性鼻汁の場合にはまず鼻内異物を疑う.
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