トピックス メディカルフォトテクニック
2.鼻内写真の撮り方
小澤 仁
1
,
森山 寛
1
1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.941-950
発行日 1994年11月20日
Published Date 1994/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901038
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はじめに
鼻内所見は前鼻孔より,鼻前庭・鼻中隔(前部)・鼻堤・鉤状突起・篩骨胞・中鼻甲介(前部・下部)・下鼻甲介(前部)・嗅裂・上鼻道・中鼻道・下鼻道・総鼻道・鼻咽腔を観察する場合と,後鼻孔より鼻中隔(後端部)・上鼻甲介(後部)・中鼻甲介(後部)・下鼻甲介(後部)・蝶篩陥凹・上鼻道・中鼻道・下鼻道・鼻咽腔を観察する場合とがある。
近年,内視鏡の開発と導入により,従来裸眼下では観察が不可能であった部位を詳細に観察できるようになった。すなわち,各鼻道深部・嗅裂部・各副鼻腔入口部・副鼻腔内・鼻咽腔・後部鼻腔などが挙げられる。さらに,観血的な手法によって,内視鏡下にあらゆる副鼻腔内の写真撮影が可能となる。いずれにせよ鼻内(鼻腔・副鼻腔)の所見は一部の場合を除き(図1),ほとんどが内視鏡下に観察されると考えられる1)。したがって,本章では主に内視鏡を使用した鼻内写真の撮り方について述べてみたいと思う。
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