特集 術後1週間の患者管理
小児のソケイヘルニア
堀 隆
1
1日赤医療センター小児外科
pp.646-647
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207681
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小児ソケイヘルニアの手術は日常的な小手術であり,手慣れた術者により行なわれれば,術後管理はほとんど何もすることはないといつてよい位である.しかし本症は卒後間もない若い医師によつて手術されることが多く,初めのうちはどうしても何がしかのtroubleに出会うものである.
術後のtroubleとしては,手術手技の不手際による出血,局所の浮腫,創感染さらには高位結紮不十分による再発などがある.
小児外科に慣れた施設では,手術の翌日退院させるところが多く,また外来的な手術として当日帰宅させる施設もあつて,創の治癒するまで,医師の目の届かないところに行つてしまうのがふつうであるが,術後起こり得る合併症とその時期については,十分頭に入れておかなければならない.また術後経過は,患者の年齢によりかなり差があるので,これも考慮に入れておく必要がある.
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