Japanese
English
臨床研究
ストレス潰瘍および出血性消化性潰瘍に対する治療—胃微小循環および病理組織像を中心に
Surgical management of hemorrhage from stress and peptic gastric ulcer with special reference to gastric microcirculation and histopathology
北島 政樹
1
,
検見崎 博樹
1
,
上田 光久
1
,
相馬 智
1
Masaki KITAJIMA
1
1杏林大学医学部第1外科
pp.1161-1167
発行日 1980年8月20日
Published Date 1980/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207495
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
上部消化管出血は吐下血を伴う顕性出血と便潜血反応陽性の潜性出血があり,その原因疾患もさまざまである.その中でも特に胃出血は頻度も高く,また従来の消化性潰瘍とストレス潰瘍からの出血に分類することが出来,これらの二群に対しそれぞれの病態生理を把握し治療法を検討することが重要である.
特にストレス潰瘍は潰瘍発生の背景に多くの重篤な全身的要因が存在し,治療上極めて厄介なものであり,保存的治療あるいは外科的治療のいずれによつても成績が不良であることは周知の事実である.今回,これらの二群の胃潰瘍に対し緊急内視鏡検査による診断の重要性,病理組織学的特長,微細血管構築像などを検討し,併せ実験的にストレス潰瘍の成因を追究し,その治療法について述べる.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.