下部直腸・肛門部疾患の診断と治療
急性出血性直腸潰瘍
小泉 浩一
1
,
田畑 拓久
,
桑田 剛
,
服部 公昭
1がん・感染症センター都立駒込病院 消化器内科
キーワード:
消化管出血
,
鑑別診断
,
直腸鏡法
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
発生率
,
内視鏡的止血
,
直腸切除
,
直腸潰瘍
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Diagnosis, Differential
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Proctoscopy
,
Hemostasis, Endoscopic
,
Incidence
pp.1493-1500
発行日 2013年9月20日
Published Date 2013/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013377636
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急性出血性直腸潰瘍(AHRU)は,脳血管障害などの重篤な基礎疾患を有する高齢者が,仰臥位寝たきり状態になると発症しやすい.栄養状態の不良も関与する.大量出血をきたしてショック状態となることがあるので,速やかに診断して,内視鏡的止血術などの治療を行うことは重要である.止血後も再出血をきたして追加内視鏡治療や外科的処置が必要になることもある.宿便性潰瘍やCMV直腸潰瘍などとの鑑別診断が必要であるが,高齢化が進むなかで,ますます重要性が増すと考えられ,病態と治療法を理解しておくことは重要である.
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