Japanese
English
特集 大腸癌根治手術の再検討—ポリペクトミーから拡大郭清まで
直腸切断か括約筋温存か
括約筋温存術式の再検討;直腸癌に対する括約筋保存手術の適応と選択
Sphincter saving operation versus abdominoperineal resection in rectal cancer surgery
安富 正幸
1
,
福原 毅
1
Masayuki YASUTOMI
1
,
Takeshi FUKUHARA
1
1近畿大学医学部第1外科
pp.991-997
発行日 1980年7月20日
Published Date 1980/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207471
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
直腸癌に対しMiles術式が標準的手術として広く行なわれる以前,すでにReybard1)(1883)による前方切除術,Kraske2)(1885)による後方切除術,Hochenegg3)(1888)による貫通術式などの多くの術式が行なわれている.
Miles手術の最大の後遺症である人工肛門を造設しない術式という意味で,括約筋保存手術に関心が払われるようになつたのはWesthues4)(1930),Dukes5)(1930)らが直腸癌のリンパ節転移は上方経路がmain routeであると唱えてからであつて,これ以来,上部直腸と直腸S状部の癌に対し種々の括約筋保存手術が行なわれるようになつてきた.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.