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特集 大腸切除と機能温存
直腸癌の括約筋温存術式—低位前方切除術:手縫い吻合と器械吻合
Sphincter preserving operation for the rectal cancer:Low anterior resection; manual & instrumental suture
浜野 恭一
1
,
亀岡 信悟
1
,
秋本 伸
1
,
由里 樹生
1
,
五十嵐 達紀
1
,
野口 友義
1
,
三神 俊史
1
,
高石 潔
1
,
相原 玲子
1
Kyoichi HAMANO
1
1東京女子医科大学消化器病センター外科
pp.1667-1673
発行日 1984年12月20日
Published Date 1984/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208878
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はじめに
直腸癌に対する低位前方切除術は,近年にいたつて,大いに適応の拡大された術式の一つであろう.その理由としては,他の括約筋温存術式に比して,術後排便機能の良好なこと1,2)手術手技の進歩により,括約筋群を除いた部位では直腸切断術と全く同様の郭清が出来るようになつたこと3,4),器械吻合の導入により吻合が容易,普遍的になつたこと5,6),などがあげられる.
しかし一方では,正しい適応をどこに置くべきか,直腸切断術に比して根治性はどうか,などの問題がある.また吻合操作そのものも,部位が骨盤腔深部になればなるほど困難となる.手縫い吻合,器械吻合いずれも一長一短があり,両者の選択や手技上のコツも重要である.
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