Japanese
English
特集 Crohn病とその辺縁疾患
鑑別の問題点
臨床の立場から
病理の立場から
Differential diagnosis of Crohn's disease;from the viewpoint of pathology
喜納 勇
1
Isamu KINOH
1
1浜松医科大学病理
pp.1099-1109
発行日 1979年7月20日
Published Date 1979/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207239
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はじめに
くり返し強調されていることであるが,クローン病は原因不明の炎症性疾患であるので,その診断はあくまで臨床的ならびに病理形態学的特徴を捕えてなされるべきであつて,病理学的所見のみから決定することはしばしば危険である.換言すれば,斉藤も強調している如く,clinicopathologicalの疾患単位であるので1),臨床経過,X線所見,内視鏡所見は病理所見と同等に重要である.
クローン病の正しい診断は臨床家の深い知識と周到な検査によつてなされ,病理側はその最後の締めくくりをすることになる.とくに最近クローン病の手術適応が減じつつある時,生検材料のみからの組織診断は単なる補助的役割を果すにすぎない.
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