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特集 膵・胆管合流異常の外科
病態
病理の立場から
Clinico-pathological findings in cases of abnormal pancreatico-choledocho-ductal junction
須田 耕一
1
,
宮野 武
2
Koichi SUDA
1
,
Takeshi MIYANO
2
1山梨医科大学病理学教室
2順天堂大学医学部小児外科
pp.1769-1773
発行日 1982年12月20日
Published Date 1982/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208188
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はじめに
膵・胆管合流異常という概念は,木積ら1)(1916)が先天性胆道拡張症において,膵管と胆管の間に異常な合流様式があるのを記載したのに始まる.その後,Babbitt2)(1969)が胆道拡張症の病因とより関連づけた報告を行い,本症に合流異常が高頻度に存在することは定説となりつつある3).
著者らは先天性胆道拡張症,先天性胆道閉鎖症,胆道癌などの剖検例およびコントロール例の検索に基づき,「膵管と胆管が十二指腸の壁外で合流する場合を膵・胆管合流異常である」と定義している4-6).この合流形態では膵管と胆管の間に自由な交流が惹起され,これによつて招来される胆道と膵の障害が膵・胆管合流異常の基本的病態と考えられる.
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