Japanese
English
今月の主題 臨床経過からみた胃生検の問題点
序説
胃生検におけるGroupⅢの問題点―病理の立場から
Introduction
喜納 勇
1
Isamu Kino
1
1浜松医科大学病理
キーワード:
胃生検
,
胃腺腫
,
胃境界病変
,
胃異型上皮
,
胃Group分類
Keyword:
胃生検
,
胃腺腫
,
胃境界病変
,
胃異型上皮
,
胃Group分類
pp.907-909
発行日 1990年8月25日
Published Date 1990/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111325
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1985年改訂後のGroupⅢ
本号の主題である,臨床経過を問題とする胃生検として,真先に頭に浮かぶのがGroupⅢである.胃癌研究会の胃癌取扱い規約のうち,胃生検のGroup分類は1985年に改訂された,それによるGroupⅢの基準は「良性と悪性の境界領域の病変」とされ,「良性か悪性か鑑別の困難なもの」と説明されている.そのうえ,「再生検によって判定の適否を検討すべき」としている.
上記の表現は,1971年に初めて設定されたGroup分類の不備が指摘され,度重なる討論の結果改正されたものなのであるが,やはり理想的の表現とはいい難い.その理由は,改訂前のGroupⅢの表現,「境界領域性病変」の影を色濃く残してしまったからである.時期をみて,GroupⅢの基準や内容の表現が的確であるように改める必要があろう.
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