特集 これだけは知っておきたい手術の適応とタイミング—注意したい疾患45
肝内結石症
菅原 克彦
1
,
河野 信博
1
1東京大学医学部第1外科
pp.903-908
発行日 1979年6月20日
Published Date 1979/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207200
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■なぜ内科治療とのControversyになるか
肝内胆石症(以下本症と略)は肝の内外の胆管の形態異常が原因して胆汁が円滑に消化管内に排泄されないために胆管に胆汁がうつ滞し,大腸菌を主とする感染症が加わり誘因となつて次第に発症して行く.もちろん胆汁異常dyscholiaも原因としてあり得ると思われる.本症は各施設により病型が分類されているが,教室では胆石の大部分が肝内胆管に存在しているものを甲型とし,胆石が主として肝外胆管に存在するものを乙型とした.胆石はビリルビン系石が大部分である.ある病期の本症の症状は上腹部痛,発熱,黄疽などが主であるが特徴的なものはない.
本症の保存的治療は現在の治療技術ではその病態からみてきわめて困難である.
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