Japanese
English
症例
肝内結石症と肝内胆管癌の合併について
Carcinoma of the intrahepatic bile duct complicated with intrahepatic cholelithiasis
角田 司
1
,
古川 正人
1
,
赤司 光弘
1
,
内村 正幸
1
,
古瀬 光
1
,
土屋 凉一
1
,
福井 洋
2
,
平井 三郎
2
Tsukasa TSUNODA
1
1長崎大学医学部第2外科
2浩人会福井病院外科
pp.411-416
発行日 1972年3月20日
Published Date 1972/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205573
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はじめに
胆石症と胆嚢癌の合併については,従来諸家の報告するところである.胆?癌からみると,Sie-gert1)(1893)の92%の胆石合併,Andrews2)(1969)の82%の合併等の報告があり,逆に胆石症からみた場合,Marcial-Rojas3)らは,胆石症手術2,484例中32例(1.3%),Gerst4)は,7,292例中132例(1.8%)に胆嚢癌を合併したとしている.しかるに肝内結石症と肝内胆管癌の合併の報告は少ない.著者らは最近,肝内結石に肝内胆管癌の合併をみた3症例を経験したので,自験例を中心に肝内結石症と肝内胆管癌の合併について述べると同時に,3症例中2例を経皮経肝性胆道造影時の胆汁細胞診により術前に診断を確定し得たことより,胆道系悪性腫瘍の診断における胆汁細胞診の有用性を述べたい.
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