Japanese
English
臨床研究
腹部刺創—とくにその開腹適応について
Abdominal stab wounds with special reference to indications for laparotomy
安藤 暢敏
1,2,3
,
須藤 政彦
1,2,3
Nobutoshi ANDO
1,2,3
,
Masahiko SUDO
1,2,3
1済生会神奈川県病院
2神奈川県交通救急センター
3現慶応義塾大学医学部外科
pp.81-86
発行日 1976年1月20日
Published Date 1976/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206422
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はじめに
欧米と異なり,本邦の穿通性腹部外傷はそのほとんどが刺創である.しかし,本邦においては腹部刺創例の集計とその取扱いに関する報告はほとんど見当らない.
腹部刺創は,腹膜に達しない軽微な損傷から,重篤な腹腔臓器損傷を来たすものまで,その程度は種々である.しかし一般には,腹部刺創すなわち腹腔内損傷と即断されやすく,そのため鈍的腹部外傷の場合に比し,無用の開腹が行なわれる機会が多いのが現状であろう.そこでわれわれは最近7年半に扱つた腹部刺創50例の内容を分析検討し,とくに腹部刺創の開腹適応に関して考察を行なつてみたい.
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