Japanese
English
特集 遠隔成績よりみた早期胃癌
早期胃癌の重複癌よりみた遠隔成績
Prognosis of multiple early gastric cancer
安井 昭
1,2
,
村上 忠重
3
Akira YASUI
1,2
,
Tadashige MURAKAMI
3
1順天堂大学医学部消化器外科
2越谷市立病院消化器外科
3東京医科歯科大学第1外科
pp.37-44
発行日 1976年1月20日
Published Date 1976/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206416
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
人の胃癌の発生に関するメカニズムは未だほとんど明らかにされていないといつてよい.私ども1)は犬にENNG (N-ethyl-N'-nitro-N-nitroso-guanidine)なる発癌物質を与えて犬に胃癌をつくることや,その癌組織を他の動物(nude mouse)の大腿筋肉内に移植することには成功しているものの,そのメカニズムについてはまだ解明されていない.
近年煙草や六価クロムなどによる肺癌が増加していると新聞紙上を賑わしている公害の問題,大気中の化学物質(鉄,亜鉛,マグネシウム,スズ,銅などの金属類)や,はき出される噴煙や,放射能を有する塵埃などがその原因ではないかと論ぜられているが,これらのことがらについては未だ化学的あるいは医学的な裏付けはなされていない.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.