Japanese
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特集 乳癌—最近の趨勢
乳腺生検の病理—病理統計と境界病変の検討
Pathology of the breast biopsy:special reference to statistical study and border line cases
広田 映五
1
,
佐野 量造
1
Teruyuki HIROTA
1
1国立がんセンター病理部
pp.653-661
発行日 1975年6月20日
Published Date 1975/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206253
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はじめに
乳腺疾病の診断とくに早期癌の確診は,種々の理学的検査法が進歩した今日でも,なお経験豊富な外科医の触診診断に比べて格段に優るものはないといわれている1).しかし治癒率の極めて高い,minimal carcinoma2)の診断と治療を問題にしている現今では3-6),腫瘤の有無にかかわらず小さい病変の確診のためには,生検組織診断がいかに重要であるかということは衆知の事実である.
乳腺生検の適応,効用および信頼度に関してはすでに多くの議論がある7-10).組織型の判定ことに境界病変の組織判定,外科的治療法の決定および予後判定などのための情報提供は,われわれ病理医に課せられた使命である.
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