Japanese
English
臨床研究
門脈ガス血症—腸間膜血行不全との関連について
Portal gas embolization and mesenteric vascular occlusion
福島 恒男
1
,
阿部 哲夫
1
,
鬼頭 文彦
1
,
佐藤 一美
1
,
池田 典次
1
,
土屋 周二
1
Tsuneo FUKUSHIMA
1
1横浜市立大学医学部第2外科
pp.1123-1126
発行日 1974年10月20日
Published Date 1974/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206117
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はじめに
門脈中に気泡が充満する門脈ガス血症は,portal venous air embolization,hepatic portalvenous gas,gas in the portal veinなどと呼ばれており独立した疾患というより重篤な腸管壊死,主として上腸間膜動脈血栓または栓塞の合併症としてまれに見られる.1955年WolfeとEvansが6例の小児の腹部レントゲンにて門脈の走行に一致したガス像を見出し,剖検で門脈内のガスであることを確認した.以来欧米では数多くの症例が報告されているが,本邦には本症の報告はない.最近われわれはこれを経験し,実験的にこの病態を再現しえたので若干の知見,考察を加えて報告する.
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