今月の主題 新しい臓器相関のとらえ方
臓器相関からみた症候群
腸間膜血行不全症
林 四郎
1
1信州大第1外科
pp.48-49
発行日 1974年1月10日
Published Date 1974/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205264
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最近報告例が増加している腸管硬塞,腸間膜血管の急性閉塞1)にさいして,全身の血行動態に異常が惹起されることが知られているが,これとは逆に低血圧などの合併症の1つとして,血管系に閉塞がないのに,腸管粘膜の出血性壊死が出現することにも以前から関心が払われてきた.全身性の血行障害,あるいは心疾患などに伴って腸管に血行障害が出現することは,臓器相関の面からいっても,病態生理上興味深いものであるし,臨床的にも生命の危険を招く腸管硬塞の予防,治療について十分検討を進めることが必要である.
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