Japanese
English
臨床研究
胃潰瘍性病変の良悪性に関する誤診例の実態と分析
Diagnostic evaluation of the ulcerative lesion in the stomach
島津 久明
1
,
小堀 鷗一郎
1
,
小西 富夫
1
,
山岸 健男
1
,
谷 昌尚
1
,
高橋 忠雄
1
,
宮田 道夫
1
,
草間 悟
1
,
石川 浩一
1
Hisaaki SHIMAZU
1
1東京大学医学部第1外科
pp.1127-1133
発行日 1974年10月20日
Published Date 1974/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206118
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
胃潰瘍性病変の診断に際して,まずその良悪性を鑑別することがもつとも基本的な重要性をもつことには異論はない.近年におけるX線・内視鏡・直視下生検などの各種診断技術の著しい向上によつて,この問題はほぼ解決に近い段階に到達しているとする主張もみうけられるが,現実に外科施設において取り扱う症例の術前診断を分析してみると,決して100%の精度をもつて両者の鑑別が行なわれているとは限らず,なおいろいろの検討の余地が残されているように思われる.
そこで本論文では,やや古い時代の症例も含めて過去10年間に当教室において手術を施行した胃癌および胃潰瘍症例を対象として術前誤診例の実態・原因をre—trospectiveに分析し,今後の反省の資料とすることにしたい.
Copyright © 1974, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.