Japanese
English
特集 急性腹膜炎
胃・十二指腸穿孔治療上の要点
切除か,一次的縫合か
Treatment of gostaoduodenal perforation: Immediate gastric resection or simple closure
大谷 五良
1
Goro OHYA
1
1三井記念病院外科
pp.1043-1048
発行日 1973年8月20日
Published Date 1973/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205854
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.胃・十二指腸穿孔の治療方針
それによつてひきおこされる急性腹膜の治療を第1とすることはいうまでもない.それに加えて原疾患の治療が行なわれればこれにこしたことはないわけである.このような方針からまず腹膜炎を安全に治すことを目標にしていろいろな処置がとられてきた.そこで腹膜炎の経過と治療法についてのべてみよう.
穿孔がおこると,激しい腹痛が突然おこり,これは間もなくおさまつて,いわゆる被覆性穿孔の状態になることもあるが,多くはいろいろな治療にもかかわらず,腹痛は軽快せず定型的腹膜炎に移行する.上部消化管の穿孔は下部のものに比し,細菌感染率は低く,endotoxin shockに陥るには比較的時間の余裕がある.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.