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特集 ドレッシング—創傷管理の新たな展開
一次縫合創に対するドレッシング
Dressings for primary closure wounds
柵瀬 信太郎
1
Shintaro SAKURAI
1
1聖路加国際病院外科
キーワード:
一次縫合創
,
閉塞性ドレッシング
Keyword:
一次縫合創
,
閉塞性ドレッシング
pp.311-315
発行日 1997年3月20日
Published Date 1997/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902663
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一次縫合創も術後24〜48時間は創から少量の滲出液・血液の漏出や創汚染の可能性がある.これまでドレッシングとして使われてきたガーゼは滲出液吸収能はあるが,創汚染を完全に防止することはできない.フィルムドレッシングやハイドロコロイドドレッシングなどの閉塞性ドレッシングは少量の液体であれば処理能力をもち,皮膚の浸軟を起こすことも少ないので1週間程度は交換の必要がない.また伸縮性や粘着性に富み,さらに創汚染を完全に防止できることから,汚染を受けやすい部位の創,外来患者の小手術創,ガーゼの貼付・保持が困難な部位の創などに対してはとくに有用である.外来患者は快適かつ自由に動け,必要に応じて不安なくシャワーも浴びることができるなど生活の質の向上が得られる.これまで慣例化していた毎日のガーゼ交換,消毒など無駄な処置は不要となり,医療費削減・仕事量削減など医療側からみてもその有用性は高い.
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