Japanese
English
論説
食道・噴門癌の細胞診
Cytodiagnosis for esophagus and cardia carcinoma
竹中 正治
1
,
谷田 秀
1
,
宗像 雅丈
1
,
竹内 隆
1
,
谷田 理
1
,
阿部 重郎
1
,
綾部 正大
1
Masaharu TAKENAKA
1
1鳥取大学第1外科学教室
pp.999-1005
発行日 1973年7月20日
Published Date 1973/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205849
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はじめに
食道癌の診断法および治療法は,最近急速に進歩し,とくに診断面に関しては,食道ファイバースコープの改良によつていちじるしい好成績をえている.しかし肉眼的な診断面に比較して,確定診断をくだす食道鏡下の生検組織診は,意外に正診率が低く決して満足できる状態とはいいがたい.また食道癌手術後の5年生存率についても,残念ながら,今一歩というところで,根治率の向上のためにも,早期発見の必要性があるのはいうまでもない.消化管の細胞診の歴史は比較的新しいが,その信頼性はきわめて高く評価され,ことに胃癌についてはすばらしい成績が数多く報告されている.ここでは食道癌および食道噴門部癌の細胞診について,私どもの経験をもとに,その有用性を論じ,一般に広く利用されることを望むものである.
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