Japanese
English
臨床報告
腸管嚢腫様気腫の1例
A case of pneumatosis cystoids intestinalis of colon
竹中 正治
1,2
,
谷田 秀
1,2
,
村上 敏
1,2
Masaharu TAKENAKA
1,2
1鳥取大学医学部第1外科
2現大阪逓信病院外科
pp.1325-1328
発行日 1973年9月20日
Published Date 1973/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205890
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はじめに
腸管嚢胞様気腫(Pneumatosis cystoides intestinalis)は,1825年にMeyerによつて初めて報告され,本邦においては三輪によつて紹介されている.文献的には本症の報告は150余例で,非常にまれな疾患と考えられる.最近,私共は術前に大腸ポリーポージスと診断し,手術をおこなつた症例のなかに,回腸および下行結腸にそれぞれ不連続性に,広範囲に拡がつた嚢胞様気腫を経験した.このような疾患の存在を認識し,典型的な所見を呈する場合には,術前診断は決して困難でないと考えられる.注腸透視などの場合には,大腸ポリポージスとの鑑別に注意を要するものである.
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