Japanese
English
症例
先天性胆嚢欠損症の1例
A case of congenital absence of gallbladder
許斐 康煕
1
,
池田 靖洋
1
,
原 寛
2,3
Kohki KONOMI
1
1九州大学医学部第1外科
2九州大学医学部第1外科消化器科
3原病院
pp.719-722
発行日 1973年5月20日
Published Date 1973/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205812
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はじめに
先天性胆嚢欠損症については,これまでにもかなりの報告がみられるが,その大部分は術中または剖検によつて胆嚢窩に胆嚢がみられないことだけで報告している場合が多い.術中,術後あるいは剖検時に精査を行ない,かつ胆管造影を行なつて異所性胆嚢の存在を否定したうえで,先天的な胆嚢欠損症であると確診し得たものだけを数えれば,報告例の約半数にもならないであろう7).
著者らは,最近胆石症よう症状を呈した症例の開腹術を行なつて胆嚢欠損の所見を得,さらに術後十二指腸ファイバースコープを用いた逆行性胆管造影を行なつて異所性胆嚢の存在を否定し得たので,文献的考察を加えて報告する.
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