カラーグラフ
先天性皮膚欠損症の1例
内野 元
1
,
前山 昌男
1
,
水元 淳一
1
,
八木 剛志
1
,
柚原 健
1
1熊本大学医学部産科婦人科学教室
pp.370-371
発行日 1973年5月10日
Published Date 1973/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204816
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先天性皮膚欠損症は分娩時すでに皮膚の一部に欠損を認めるものでCampbell1)が報告して以来欧米では約250例以上が報告れさているがが,本邦におにては,30例ほどの報告2)があるにすぎない。一般的に予後は不良で,欠損皮膚の面積,患児の栄養状態,合併症,細菌感染の有無に左右されるが,致命率は20%であるとされている。
われわれが経験した本症は図1のごとく広汎な皮膚欠損が認められたにもかかわらず,生後75日目で瘢痕治癒した。この症例は在胎37週3日,骨盤位で出生した生下時体重3000gの男児で血族結婚,妊娠中母体合併症は認められなかつた。
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